世界で最も有名な5大シャトーの1つ「 シャトー・ムートン・ロートシルト/ロスチャイルド」を解説

「シャトームートンロスチャイルド」は世界で最も有名な5大シャトーのワインです。また、アートラベルのデザインには、その時々で最も注目されるアーティストが絵を描いています。

1970年にデザインをしたのが、マルク・シャガール。そして、1973年パブロ・ピカソがアートラベルのデザインを描き、その年に2級から1級へと昇格したワインです。

この記事ではシャトームートンロスチャイルドの歴史や特徴を紹介してゆきます。

シャトームートンロスチャイルドの基本情報

生産地

フランスボルドー地方にあるシャトームートンロスチャイルドの畑は、メドック地区の比較的高地になっている場所にあります。その中でもメドック地区オーメドックの中にあるポイヤック村は、偉大なブドウ畑と呼ばれる地域です。

日照時間も長く、土壌は比較的乾燥し、ジロンド河が運んできた小粒の砂利の混ざった砂質の土壌です。そのため、水はけが良く、カベルネソーヴィニヨン主体の栽培やメルローにとても適しています。

生産者

シャトーラフィットロートシルトは、ロスチャイルドと呼ばれヨーロッパの財閥でもあり貴族でした。ロスチャイルドは英語読み、ドイツ語ではロートシルト、フランス語ではロチルドといいます。

フランクフルトで古銭商を営んでいたマイアー・アムシェル・ロートシルトマイヤーは、金融業で成功し、莫大な資産を得て、ロスチャイルド家を築きました。

彼の5人の息子たちであるシャトームートンとシャトーラフィットは、隣同士のブドウ畑を購入し、同族でありながらも互いに競い合ったのです。

格付け

ロンドンのロスチャイルドは、1853年にシャトームートンを買収しました。なぜなら、その2年後である1855年に開催されるパリ万博の目玉として行われるのがメドックの格付けだからです。

隣にあるシャトーラフィットは、すでに格付けで1級を取得していました。ナサニエルは、もちろん、1級に格付けをされることは既定路線だと思われていました。しかし、実際の格付けでは2級にされたナサニエルはとても悔しい思いを味わうのです。

その後、あらゆる努力を惜しまずシャトーラフィットは、1973年に2級から1級へと格上げされました。ネゴシアンへの依存体質からの脱却、初めてワインをワイナリーで瓶に詰めるところから改革に着手したのです。

そして、自分たちでラベルのデザインも行い市場に売り出しました。この強い姿勢こそがシャトームートンロスチャイルドのスタイルと言えるのではないでしょうか。

品種

栽 培 品 種 特 徴
カベルネソーヴィニヨン81% 深みのある色合いとタンニンが特徴。重厚で飲みごたえのあるワイン。
メルロー 15% フランスボルドー地方原産の赤ワイン。きめ細かいタンニンとまろやかな口当り。
カベルネフラン 3% 世界的にも人気のある赤ワイン用ブドウ品種。カベルネソーヴィニヨンの交配種。
プティヴェルド 1% 赤ワイン用のブドウ品種。主にボルドーワインの伝統的なブレンドに用いられる。

シャトームートンロスチャイルドの畑は、メドック地区の比較的高地になっている場所にあります。日照時間も長く、水はけが良い土壌でもあるため、カベルネソーヴィニヨンが主体でメルローとなるワインです。

そのため、濃厚なアロマと果実感が印象的であり、豊かな風味とスパイシーさが特徴のワインです。また、深みのあるタンニンは、味わいの広がりと気品あふれる後味となり、ムートンである極上のワインといえるでしょう。

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シャトームートンロスチャイルドの歴史

ロスチャイルド家シャトームートンを買収

ロンドンのロスチャイルドは、1853年にシャトームートンを買収しました。その2年後である1855年に開催されるパリ万博の目玉として行われるのがメドックの格付けです。

当時のムートンの品質と評価からすれば1級に格付けをされることは既定路線だと思われていました。しかし、実際の格付けでは2級となり、ナサニエルはとても悔しい思いを味わうのです。ナサニエルの後継者バロン・フィリップは、ムートンロスチャイルドを世界的なワインにしたいと遺志を継ぐのです。

ネゴシアンへの依存から脱却

2級から1級への昇格を認めさせるには、当然それなりの理由が必要になります。また、ネゴシアンへの依存体質からの脱却を業界に表明したシャトーとして知られています。

バロン・フィリップは、斬新なアイデアで初めてワインをワイナリーで瓶に詰めるところから改革に着手しました。今までは樽でしか売っていなかったシャトーが瓶詰めをしたのです。

ワイナリーでワインを瓶に詰めるところからムートンロスチャイルドは、改革に着手しました。そして、自分たちでラベルのデザインも行い市場に売り出すのです。

当時フランスで有名だったグラフィックデザイナー、ジャン・カルリュが手がけたラベルには、ロスチャイルド家5人の子孫を表す5本の矢が入っています。

メドックの格付け2級から1級へ

シャトーラフィットは1855年に2級シャトーとして格付けされましたが、1973年に2級から1級へと格上げされました。

そして、1945年以降、毎年ラベルのデザインを変えていき、そのデザインはその時々で最も注目されるアーティストに依頼しました。

長い歴史の中で、シャトームートンロスチャイルドは最高のワインを目指すため、あらゆる努力を惜しまず、その繫栄を築き上げてきたのです。

シャトームートンロスチャイルドのまとめ

いかがでしたでしょうか。シャトームートンロスチャイルドのブドウ畑は、偉大なブドウ畑と呼ばれる地域です。フランクフルトで古銭省を営んでいたマイアー・アムシェル・ロートシルトは金融業で成功し、ロスチャイルド家を築き上げました。

そして、その息子であるシャトームートンとシャトーラフィットは、隣同士のブドウ畑を購入し同族でありながらも互いに競い合ったのです。シャトーラフィットは、1855年に2級シャトーとして格付けされましたが、1973年に1級へ格上げされたシャトーです。

1945年以降、毎年ラベルのデザインを変えていき、最も注目されるアーティストに依頼しました。シャトームートンロスチャイルドは、常に時代の変化に対応し、最高のワインを目指すため、あらゆる努力を惜しまずその繫栄を築き上げてきたのです。

今でもヴィンテージラベルのデザインは、ワインラヴァーの興味をかきたて、愉ませているのです。

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